071306 ランダム
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チャッカン サラム チップ

チャッカン サラム チップ

ペイ・フォワード(アメリカ)

監督:ミミ・レダー

出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント
   ケビン・スペイシー

感想:
主人公は11歳。ラスベガス在住で、アルコール依存症の母を持つ。
同じくアルコール依存症の父は家を出たまま行方不明。
環境もいいとはいえないし、毎日、自分のことより親のことで頭を悩ませ、
生活している。にもかかわらず、純粋で優しい心を持ち続ける少年。
それをハーレイがいやみなく演じていて、さわやかだ。

この少年は新学期に、新しい担任の先生から、「年間課題」を与えられる。
そこで彼が考えたのが、“pay it forward”(次へ渡せ)だった。
まずは自分からということで、彼はすぐに実行に移るが、
実際、ことはなかなかうまく進まず、彼は大きく失望、
半ばあきらめかけようとしていた。

しかしその4ヶ月後、彼の試みは彼の全く知らない土地で、
思わぬ展開に結びつく。
そして彼の純粋な心から生み出されたシンプルなルールが、
自分を、家族を、そしてアメリカ中を変えていく。
彼はまさに「課題」どおり、「世界を変えること」に成功したのだ。

ケビン・スペイシーはとってもいい俳優だけど、
今回に限り完全にハーレイに食われている。
スクリーンロールでハーレイは3番目だけど、絶対に主演俳優だ。
特にせりふがない演技は抜群。視線や表情がすごく的確。
これ以上ないって言うくらい。

お話は単純で、設定もシンプルなんだけど、全体に、無理に頑張らず
シンプルに徹したのがよかったと思う。
それとラスベガスの華やかさと、 その周辺の殺風景な砂漠、
この差が何かを暗示しているようで興味深い。
特に私は、学校の教室から見える禿げ山のような丘に心惹かれた。
何なんだろう?監督の意図は?

母親役のヘレン・ハント(だったかな?)母親としてのダメな部分と
よい部分の演じ分けがうまい。見ていて、気持ちがよかった。
あとボン・ジョヴィが2シーンくらい出るから、
好きな人は楽しみにしていて。

ラストシーンは、あれー???というくらいあっけないけど、
それでも心にすがすがしさが残る、優しい映画です。
この主人公のように、神様から大きな仕事を一つだけやり遂げるように
決められた、なんというか、天使のような人って
やっぱりいるんだろうなって、そんな風に感じさせられます。

勝手評価:
☆☆1/2


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